【新作バトロワ】HyperScapeは、可能性の塊だと思う(Part1)
こんにちは!
バトロワは、基本無料みたいな流れになっていますが、新作バトロワのHyperScapeもそうなるようです。
金欠のゲーマーにはありがたい限りです。
このジャンルはそろそろ飽和状態になるのではないかと思っていましたが、今回、開発元のUBISOFTは隠し球を持ってきました!
それが、HyperScapeの舞台設定です。
舞台設定というのは、他のゲームで言うと…
ApexLegendsはTitanFallシリーズ(同じ開発元の別のゲーム)の後の時代の話。
CoDなら現代の戦闘。銃器にも元ネタがあります。
それから、ほとんどのゲームでは、我々と同じ物理法則が適応されますが、これも舞台設定です。
一方のHyperScapeの舞台設定は常軌を逸しているというか、「あるようで(あったんだろうけど)なかった」という感じ。
そしてそのおかげで、圧倒的な可能性を手に入れているとゲーマー的な予感があります。
さらに、今後の「ビデオゲームのあり方」も変わるかもしれない。
今回はそんな意見の紹介です。
(時間がない方は、最後の「まとめ」からどうぞ)
HyperScapeは『仮想の世界が舞台』
早速、ファミ通による紹介動画を...
【Hyper Scape】ユービーアイのバトロワFPS『Hyper Scape(ハイパースケープ)』ゲームプレイ紹介【Gameplay】
公式ホームページによると、仮想都市「ネオ・エルカディア」の中で行うバトロワという設定とのこと。
つまり、フィクションの世界の住人がいて、その住人がプレイするゲームを、プレイヤーが遊ぶわけです。
まさに、禅問答というか、メタというか。
「プレイヤーにとってはゲーム自体がバーチャルなんだから、普通に世界観作ってバトロワでいいじゃん」
「どうしてわざわざ『仮想世界』という要素を噛ませないといけないの?」
という意見が当然出てくると思います。
私も最初はそう思いました。
しかし、この設定にすると凄く良いことが起きます。
それは、「舞台設定を考える必要がない」ということです!
え?
舞台設定に縛られてきたゲームたち
ビデオゲームは、基本的にバーチャルなものだからこそ、作りあげられた世界に説得力を持たせたり、プレイヤーに状況を理解されやすいように、舞台設定をわりかしきっちり定義してきました。
世界観といえば良いかもしれません。
まず、ゲームの舞台は地球なのか。
時代はいつなのか。ファンタジーなのか。
主人公(操作キャラ)の出自は?動機は?
なぜクリアすることを目指すのか?
そして何より、物理法則は同じか?
などなど。
こうすることで、バーチャルな物であるはずのビデオゲームに世界が出来上がって、さらにプレイヤーは何事もなく没頭してキャラクターを操作できます。
舞台設定を作ることは、ビデオゲームに限ったことではないかもしれません。
小説も、紙の上の文字の羅列に世界を作っているわけですから、バーチャルなものという点で共通しています。
しかし、ビデオゲームは説得力を持たせるための舞台設定に、首を締められてきてもいました。
例えば、地球を舞台にして普通の人間のキャラクターに生身で空を飛ばせようと思っても、それは無理です。
そういう場合、「夢の中の出来事」「クスリで幻覚を見てるシーン」とか、または「相棒の鷹からテレパシーで情報を受け取る」など、無理がありつつも色々と工夫する必要がありました。
または、「ゲームだから」と割り切って、舞台設定に沿わない要素を入れることもあります。
例えば、除細動器をかざすだけで生き返る兵士とか。
マップの端に行くと現れる見えない壁とか。
ただこれは正直言って、無理があります。場合によっては、興が削がれます。
世界観を忠実に表現しているゲームだからこそ「え、この操作できないの?」とプレイヤーが感じることもあります。
特に、グラフィクが進化している最近のゲームでは、これは顕著です。
リアリティーがある中で、ゲームとしての粗が目立ちやすくなっています。
という感じで、舞台設定に縛られてきました。
でもそもそも、なぜゲームの世界でも物は上から下に落ちる必要があるんですか?
電子の世界には重力なんてないのに。
仮想世界が舞台=なんでもあり
その点では、HyperScapeは無敵です。何にも縛られません。
どんな演出をしても、プレイヤーを白けさせたり、世界観考察勢をガッカリさせることはありません。
なぜなら、「すべて仮想世界」だから!
どんな荒唐無稽な現象も起こすことができます。
視聴者の気まぐれでプレイヤーにブーストがかかったり、突然重力が弱まったり、弾数が無限になったり…。
と言う、絶対に盛り上がるであろう、絶対に楽しいであろうと言うイベントを、設定を気にせずに色々と設けることができます。
また、HyperScapeには「同じ武器を拾ったら、その武器がアップグレードされる」というギミックがあります。
もし、舞台設定をしっかり決めているゲームで同じような要素を取り入れたかったら、「実は武器はナノマシンで出来ていて〜何たらかんたら」と言った感じになるでしょう。
しかし、そんな楽しさだけ考えたら、そんな面倒な設定要りません。
「楽しさの提供」のみに専念できる
ApexLegendsのイベント「失われた財宝」では、追加ストーリーと共にPVE(プレイヤーとコンピュータが戦う)モードが追加されました。
今まではレジェンド(キャラクター)同士で戦っていたのが、ステージに秘められた財宝を巡って、レジェンドとクリーチャーが戦うというイベントです。
このApexLegendsは、別の惑星(?)が舞台ながらもかなりストーリーがしっかりしていて、キャラクターにもそれぞれの能力と紐づけられた過去が設定されています。
それゆえ、クリーチャーと戦うPVEモードという新しい遊びを加えるのに、その世界観に合うだけのストーリーが必要だったのではないかと思っています。
幸いなことに、ApexLegendsのイベントもストーリーもとても良くマッチしていて、それぞれがゲームに深みを出す相乗効果を生んでいます。
しかし、高いレベルで世界観に沿ったゲームを提供することをそのゲームの特徴としてしまうと、新しい遊び(ゲームモード)を加えるコストが高くついてしまうのではないでしょうか?
実際、ApexLegendsのイベントは、世界観に影響を与えない「武器の制限」などがメインでした。
なんだかんだワチャワチャして楽しかった、影の軍勢(ソンビ)になってプレイヤーを追いかけるイベントも、ハロウィーンという特殊な現実のイベントにかこつけたもので、すぐに終わってしまいました…。
つまり、「楽しそう」という理由だけでは、提供する遊びを更新することが難しいんです。
一つのゲームの中での新陳代謝が遅くなってるようなものです。
そして、今までのバトロワはほぼ全て、舞台設定がきっちりしているので、同じジレンマを抱えているはずです。
一方、HyperScapeはそんなことを気にする必要はありません。
「このゲームモード面白そう」と開発者が思えば加えれば良いし、「やっぱつまんない」と思えば削除すれば良いんです。
これは『可能性の塊』の真の意味です。
開発者はビデオゲームからあらゆる贅肉を落として、純粋な『楽しさ』を追求することができます!
あくまで可能性であって、そこから先は開発者次第
ただ、ここで重要なのは、開発者が楽しさを追求する気があるかどうかです。
ゲーマーの私としては、ビデオゲーム開発者が考える、純粋な楽しさを体験したくて仕方がありません。
しかし開発者が、仮想世界という設定に、余計な制約や背景を加えたり、ストーリを入れ込んだりし始めたらそれは叶いません。
超ユニークで、アドバンテージマシマシの環境は整っています。
そこから先は、全て開発者次第です。
こんなゲームモードあって欲しい
HyperScapeにあって欲しいモードの、いちゲーマーの勝手な希望をリストアップします。
もしかしたら知らないだけで、すでに実装されているものもあるかもしれませんが…
・今までの味方が、突然敵になるイベント
・視点が90度回転するイベント(ドクターストレンジの世界みたいな)
・50vs50のイベント
・突然、別のプレイヤーの武器スキルと入れ替えが起きるイベント
・突然全員無敵になるイベント
・全敵に対して「俺はここだよ」と知らせるコマンドの実装
・頭にしか判定が生じなくなるイベント(ヘッショ限定)
・近接限定のイベント
・リコイルが倍になるイベント(みんな外しまくり)
・グレネードのみのイベンど
などなど。
まとめ(Part1)
ここまで、HyperScapeについての意見をまとめると…。
①ゲームには、説得力や世界観のために舞台設定があるよ
②でもその舞台設定に合わせようとすると、新しい遊びをゲーム内で提供しにくいよ
③HyperScapeは、舞台設定そのものがバーチャルなので、舞台設定に縛られないよ
④そのおかげで、純粋な楽しさのために、面白い物をどんどん追加できるよ
と言った感じです。
次回の『HyperScapeは、可能性の塊だと思う(Part2)』では、「もし、HyperScapeの開発者が私の望んだ通りに、面白いゲームモードをバンバン追加したら何が起こるのか?ゲーマーの遊び方はどうなるのか?」ということについて、軽く考察してきます。
それでは!
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